宮城のニュース

ホヤの「3海域検査」宮城県、細分化を検討 貝毒で出荷規制のリスク分散へ

 宮城県産のホヤから国の規制値を上回るまひ性貝毒の検出が相次いだ問題で、県が監視海域の再編を検討していることが8日、分かった。現行の3海域では出荷を規制する範囲が広く、規制値を下回る同じ海域の産地から不満の声が上がる。県は県漁協(石巻市)などと具体的な協議に着手しており、早急に結論を得たい考えだ。

 県の監視海域はホタテガイ8海域、カキ13海域など、貝毒の検出例を踏まえて細分化されている。マボヤは3海域で、5月18日に中部海域で規制値を超えるまひ性貝毒が、記録の残る1992年以降初めて、県内で検出され、同21日には北部海域でも確認された。
 両海域産のホヤは県内生産量の9割を占める。3週連続で規制値を下回るまで、出荷の自主規制が続く。
 県庁で8日にあった宮城海区漁業調整委員会で、委員は貝毒が検出されていない産地まで影響が及んでいると強調。「検査範囲が広すぎる」「大産地の足を引っ張っている」などと、再編を求める声が相次いだ。
 県の担当者は「厳しい状況だと認識している。1カ月、2カ月の感覚で、できる限りスピード感を持って対応する」と海域再編の必要性に言及した。
 ただ課題もある。県によると、ホヤとまひ性貝毒を引き起こすプランクトンとの因果関係などを示すデータが少ない。知見の蓄積がより多いホタテガイを参考に、現行3海域を7、8海域に再編する案、検査料との兼ね合いから4、5海域とする案が出ている。
 マボヤのまひ性貝毒は岩手県にも広がる。4月以降、釜石湾や県南部など4海域で出荷規制が続いているが、同県の監視海域の設定は12海域と多く、宮城よりリスクが分散されている。
 宮城県産ホヤの出荷の最盛期は6、7月。県水産林政部の石田幸司次長は「まひ性貝毒の検査体制を強化するには海域を細分化し、検査数を増やすことが重要。可能な限り早く出荷を再開できるような対応を取りたい」と話す。


関連ページ: 宮城 社会

2020年06月09日火曜日


先頭に戻る