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志津川高生2人が県防災指導員に 災害対策に高校生の視点を

県防災指導員の認定書を手にする木下さん(左)と及川さん

 宮城県南三陸町の志津川高3年及川拓海さん(18)と同2年木下巧大さん(16)が、県の防災指導員に高校生で初めて認定された。津波が町を襲った東日本大震災の経験も踏まえ、被災地の学校から防災活動の重要性を発信する。

 2人は1月、県の防災ジュニアリーダー養成研修会に参加。県内外の高校生と交流して考えに触れたことで、世代を問わず地域の防災力向上に貢献する必要性を感じた。
 防災指導員の認定は3月に受けた。防災ジュニアリーダー養成研修会に参加したため、指導員の養成講習は免除されたが、講習の教本を自主的に読み、自助や共助の災害対策、防災訓練などに理解を深めた。
 震災発生時、2人は小学生だった。在校していた志津川小が避難所になり、及川さんは「水が使えずトイレに困った」と振り返る。もめ事を起こす大人の姿も記憶に残っているという。
 及川さんは、災害への備えとして「避難所には子どもから高齢者まで集まる。さまざまな世代が参加する形の運営訓練が必要」と考える。
 木下さんは新型コロナウイルスの影響による休校期間中、防災のリポートをまとめた。会員制交流サイト(SNS)を使って防災に関するアンケートをすると、家庭の食料備蓄が進んでいないことを知った。「震災後の高台移転などで、ある程度の安全が確保されたことが背景にある」と分析する。
 防災指導員は宮城県沖地震に備え、県が2009年度に設けた。自主防災組織など地域のリーダーを育てる「地域コース」と、主に事業所の防災対策に当たる「企業コース」があり、19年度までに計7451人が認定された。
 「学校の防災訓練の在り方を先生たちと一緒に考えたい」と及川さん。木下さんは「防災指導員が他校にも広がれば、地域の防災力は高まる。自分たちができる行動を起こしたい」と意気込む。


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2020年06月09日火曜日


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