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高台の道 歩いて通学 道路整備進展、スクールバス路線見直し 宮城・南三陸

徒歩で登校する志津川小の児童たち

 宮城県南三陸町の小中学校で、東日本大震災を受けて導入したスクールバスから徒歩通学に切り替える動きが始まった。学校と高台の団地を結ぶ道路の整備が進み、通学路の安全確保にめどが立ったためだ。同町教委は、全7小中学校でバスを運行しているが、本年度は志津川小、中学校の一部路線を見直した。今後、段階的に徒歩通学に戻していく方針。
 志津川小は7路線のうち、2路線や一部のバス停を廃止。高台にある防災集団移転団地や周辺地区の児童が徒歩通学になった。2019年度は2割の児童が徒歩だったが、20年度は6割に増えた。
 志津川中は一部のバス停を廃止し、新たに26人が徒歩や自転車通学の対象になった。バスで通学する生徒は約半数に減った。
 新型コロナウイルス感染防止に伴う休校措置が終わった1日、志津川小では徒歩通学に変わった児童たちが元気に登校した。6年の佐藤雛(ひいな)さん(11)は「通学で低学年の子の面倒を見るのは大変だけど、これからは友達と会話をゆっくり楽しみながら帰ることができる」と喜んでいた。
 町教委によると、震災前の10年度は学校統合に伴った措置で5小中学校の計7路線でバスを運行し、経費は約3090万円だった。震災後は全小中学校に導入。最大33路線に上り、経費は1億5000万円を超えた。
 11〜16年度は国が経費を全額補助したが、17年度から被災世帯の児童生徒数の乗車割合を基にした補助に変わった。19年度は小中の児童生徒の約7割がバスを利用し、経費約1億4760万円のうち町が約6割を負担した。
 町教委は児童生徒が極端に少なかったり、震災の影響で道路事情や街並みが変わったりした学区があるため、実情を踏まえて通学手段を検討していく考えだ。
 斉藤明教育長は「歩くことで体力が向上し、子どもが歩く姿は地域に活気を与える。震災前と通学環境が異なるので安全面を最優先に考え、できるところから徒歩通学に戻していきたい」と話す。


2020年06月11日木曜日


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