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災害公営住宅の家賃増に入居者困惑 世帯収入超過で別居も 亘理

災害公営住宅の家賃問題を考えた勉強会

 東日本大震災の被災者が暮らす宮城県亘理町の災害公営住宅「上浜街道復興住宅」の入居者が、収入超過世帯の家賃増加を考える勉強会を同公営住宅の集会所で開いた。家賃を抑えるため、一部の家族が別居を迫られる例があり、「働き盛りがいなくなる」などの不安の声が上がった。
 3LDKの一戸建てに入居し、収入の増えた娘と別居生活を送るアルバイト寺嶋茂さん(72)ら6人が呼び掛け人となった。初開催の7日は入居者ら約40人が参加した。
 寺嶋さんによると、パート従業員の妻(70)とアルバイトの30代長女と暮らしていた今年2月、本年度から家賃が約2万円増え月額約9万3000円になるとの通知書が町から届いた。長女の収入増などで所得月額が15万8000円を超える収入超過世帯と認定されているためだ。結局、長女が仙台市に移り、家賃は約3万6000円に減ったという。
 寺嶋さんは「家賃が上がれば生活できず、やむを得ず別居となった。皆さんにも関わる問題だ」と参加者に訴えた。
 仙台市の市民団体「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター」の遠州尋美事務局次長は災害公営住宅の家賃の仕組みを説明。「家賃が高くなれば、働き盛りの世代が町から去るケースが増える。町に補助制度を要望することが大事だ」と呼び掛けた。
 参加者からは「署名活動を検討してはどうか」「町は無責任で町議会もだらしない」などの意見が出た。勉強会は今後も続ける。
 町は家賃対策として本年度まで割り増し賃料の半分を減免しており、来年度以降は国の動向を踏まえ検討するとしている。


2020年06月12日金曜日


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