宮城のニュース

仙台市教委、全児童生徒にタブレット配備へ

タブレット端末を操作する上杉山通小の教諭

 仙台市教委は幼稚園と高校を除く市立学校185校の児童生徒に対し、本年度内に1人1台ずつタブレット端末を配備する。学校内の使用を原則とするが、新型コロナウイルスの感染が拡大し、臨時休校せざるを得なくなった場合はオンライン授業にも活用する。教員のスキルアップや家庭のインターネット環境整備など課題も多く、運用開始に向けた詰めの検討を急ぐ。
 タブレット端末は小学校119校、中学校64校、仙台青陵中等教育学校、鶴谷特別支援学校に全校児童生徒分、計約7万7000台を配備する。夏ごろ入札で納入業者を1社選定し、同一機種を一括購入する。台数が多いため、秋以降に順次、学校に行き渡らせる。
 学習への取り入れ方は各学校に委ねる。小学校低学年の場合は、校外学習などで動植物を写真に撮って観察。感想を録音したり、画面に書き込んだりする。
 高学年はプログラミングの授業で、画面の立体図を動かして図形の構造を学ぶ際に使う。中学校はテーマを決めて取り組む「調べ学習」で、研究成果をパワーポイントにまとめて発表するなどの活用を見込む。
 小学校には前年度までに各校に40台前後を配備した。上杉山通小(青葉区)は体育の授業のマット運動で、体の動きを確かめる動画撮影に使用。教諭は「児童がすぐ修正点を把握できていい」と効果を実感する。
 今後は教員向けの研修を年3、4回開催。タブレット端末を使った授業の先進例を学び、操作方法を含めスキルを高める。
 タブレット端末は再び感染が拡大し、休校となる場合は自宅に持ち帰らせ、オンライン授業に活用する。
 市教委は5月、児童生徒の家庭のインターネット環境を調査し、結果を6月下旬にまとめる。通信環境が整わない家庭には国の補助制度を利用し、インターネット接続機器の設置工事が必要ないモバイルルーターの貸与も視野に入れる。
 通信回線の契約・使用料は各家庭が負担する。ルーターを貸与しても通信料を支払えない低所得世帯にどう対応するかなど、運用開始までに解決するべき課題は多い。
 市教委教育指導課の担当者は「オンライン授業は通信環境を整えるだけでなく、教員や児童生徒が端末を使いこなせるようになるまでの時間も必要。課題は山積だが、安心して学べる状況をつくりたい」と話す。


2020年06月13日土曜日


先頭に戻る