
営業再開へ決意表明 仙台・緑水亭、2ヵ月半遅れの入社式
仙台市太白区の秋保温泉の旅館「緑水亭」は16日、新型コロナウイルスの感染拡大で延期していた入社式を2カ月半遅れで開催した。19日には4月以降続いた臨時休業からの営業再開を控える。新入社員16人は、コロナ禍からの再出発を支える決意を表明した。
入社式で高橋明浩社長は「早く環境に慣れ、お客さまに感動を持ち帰ってもらえるチームの一員になってほしい。大変な時期の入社だが、コロナ禍をみんなで乗り越えよう」と呼び掛けた。
新入社員を代表し、サービス部門に配属予定の照喜名福人(てるきなふくと)さん(19)は「今日の感動を忘れず、若さとチャレンジ精神で一日も早く戦力になりたい」と力強く抱負を語った。
新入社員は4月以降、自宅待機で宿泊業の接客方法や社会人の基礎知識、身だしなみなどを学び、今月15日に入寮した。現場研修を経て、7月から各職場に配属される予定。
若女将の高橋知子さんは「課題を出したり、小まめに電話したり、本人の緊張感を切らさないよう配慮した。就職先とのつながりを保つことで、家族の方にも安心いただけたと思う」と話す。
式典後は、営業再開に向けた感染防止ガイドラインを全スタッフで確認する講習会を実施。各持ち場での意識を高め合った。知子さんは「先が読めない状況だが、『3密』を避けた新しいおもてなしや、宿泊の形態を提供していきたい」と前を向いた。
2020年06月17日水曜日