宮城のニュース

株主総会お土産なし 東北の企業「来場控えて」

例年多くの株主が訪れる東北電力の株主総会。今年は新型コロナ対策として本店に会場を移す=2019年6月26日、仙台市青葉区の電力ホール

 6月に集中する株主総会で、新型コロナウイルス感染症を受け、出席者に配る「お土産」を取りやめる東北の上場企業が相次いでいる。例年、地元の名産品や自社製品を目当てに訪れる株主も少なくなく、総会の「密」を避けるのが主な目的。各社は「事前に議決権を行使するなど、できるだけ来場を控えてほしい」と理解を求める。
 岩手県の酒まんじゅう、秋田県のもろこし、宮城県産イチゴを用いたバターサンド。東北電力が2017年以降の株主総会で配布したお土産の数々だ。同社は出席者への感謝の意味合いから例年、東北6県と新潟県から銘菓を厳選してきた。少なくとも1986年から続く慣例だが、25日に開く今年の総会では、初めて取りやめることを決めた。
 同社の総会出席者はピークの99年で約1400人。昨年の約700人も東北屈指の多さだ。担当者は「例年、会場の受け付けでお土産を配る時に密集が生じていた」と説明し、来年の対応は新型コロナの状況などを踏まえて検討する。
 東北では今月中旬から下旬に約30社が総会を予定する。七十七銀行、カメイ(ともに26日)など、多くがお土産を配らない方針を固めた。日東紡(福島市)も25日の総会で自社製品の布巾の配布を取りやめる。
 各社は招集通知などで株主に周知している。それでも一部の株主からは「今年のお土産は何?」との質問が寄せられるという。
 総会のお土産事情に詳しい東北の企業関係者は「総会屋対策として日程が集中していた頃は、お土産を受け取りながら複数会場を渡り歩く人が多かった。最近の総会は分散傾向にあるが、お土産目当ての人は一定数いる」と明かす。
 新型コロナの感染リスクを減らすため、株主との交流を控える動きもある。
 18日に総会を開く包装資材商社の高速(仙台市)は、自社製品のラップ類などの配布と総会後の懇談会を中止する。懇談会は上場以来約20年間続け、株主と役員らがビュッフェ形式の食事で交流を深めてきた。
 同社の担当者は「出席する高齢の株主が多く、外出を自粛される方もいるのではないか」と推し量り、今年の出席者は例年の約200人から40人程度に減るとみる。


関連ページ: 宮城 社会 新型コロナ

2020年06月17日水曜日


先頭に戻る