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地上イージス「最初から要らない」 秋田市民「白紙撤回を」

イージス・アショア配備反対を訴える市民団体の看板=16日、秋田市新屋勝平地区

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を巡り、政府のプロセス停止表明から一夜明けた16日、配備候補地とされてきた秋田市の陸上自衛隊新屋演習場近くでは歓迎と安堵(あんど)の声が上がった。一方、政府が計画の「白紙撤回」にまで踏み込んでいないことに、懸念を示す住民もいた。
 「新屋地区には住宅地や学校があり、近くに物騒なものはできてほしくなかった。ほっとしている」。5歳の子どもがいる主婦永岡晴美さん(30)が話す。
 新屋演習場が候補地に浮上してから2年半余り。地元町内会などが反対する中、新屋を適地とした防衛省の調査報告書にずさんなミスが発覚した。不適とされた他の国有地を含む再調査が行われ、7月にも結果が出る予定だった。
 「国に振り回された。日本のどこにも要らないと思う」と永岡さん。無職佐藤はつ子さん(63)も「最初から要らないと思っていた。(米軍普天間飛行場の移設で揺れる)沖縄県名護市の辺野古のようになってしまうのではないかと、怖かった」と語った。
 国は当面、イージス艦でミサイル防衛体制を維持するという。無職長谷部誠さん(76)は計画停止を歓迎しつつ「もし北朝鮮がミサイルを撃ってきたら本当に安全なのかどうか」と憂えた。
 国から白紙撤回の言葉は聞こえてこない。地元の勝平台町内会長五十嵐正弘さん(72)は「防衛省の配備ありきのやり方を見ているとまだ不安。新型コロナウイルス対策で予算がなくなっただけかもしれない」と指摘。新屋配備の可能性がなくなるまで安心できないという。
 配備に反対を訴えてきた市民団体も楽観はしていない。秋田市の「STOPイージス!秋田フォーラム」代表の桜田憂子さん(57)は「はっきりしない点も多く、予断を許さない状況は続く」と強調。同市の「ミサイル基地『イージス・アショア』を考える県民の会」は16日、「配備計画の停止を歓迎し、計画の白紙撤回を求める」とのコメントを出した。


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2020年06月17日水曜日


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