宮城のニュース

女川原発避難 密集を回避、感染症対策加え計画改定

 内閣府や宮城県などでつくる「女川地域原子力防災協議会」は17日、新型コロナウイルス感染症が流行する中で東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)が重大事故を起こした場合の感染症対策を追加した避難計画改定案をまとめた。計画は半径30キロ圏内が対象で、今後、政府の原子力防災会議に報告され、了承される。原発事故の避難計画に感染拡大防止策を盛り込むのは全国で初めて。
 改定案は、内閣府が2日に公表した放射性物質による被ばく対策と感染症対策との両立を求める基本方針を反映させた。
 避難時の感染拡大を防ぐため(1)感染者とそれ以外の人を分け、避難車両、避難施設は別々にする(2)車両内や避難所で密集を避ける(3)屋内退避時は被ばく対策を優先させ、原則換気はしない(4)密集が避けられない場合は原発から30キロ圏外に事前に確保している避難先に移動する−を柱とした。
 マスクの着用や周囲の人との距離の確保、検温の実施といった感染防止策を講じるほか、避難先として個室を確保しやすい旅館やホテルの活用も検討する。感染者以外でも、濃厚接触者や発熱がある人はできる限り他の人と別々に行動する方策も考慮する。
 女川原発の避難計画は協議会が今年3月に取りまとめた。原発から5キロ圏内の石巻市と女川町の地域を予防的防護措置区域(PAZ)、牡鹿半島南部と離島を「準PAZ」とし、即時避難の対象とした。
 5〜30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)の石巻、登米、東松島、女川、涌谷、美里、南三陸の7市町は空間放射線量の状況に応じて避難を始める。
 今回の改定で避難対象となる約19万9000人の地域や避難先に変更はない。会合後、内閣府の荒木真一政策統括官は「事故や感染状況に応じて現場が柔軟に対応できるよう、今後の準備や訓練を通じて態勢を整えたい」と述べた。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2020年06月18日木曜日


先頭に戻る