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すっきりとした甘味 秋田市特区で認定後初の「どぶろく」完成 民宿で販売も

自慢のどぶろくを手にする佐藤さん夫妻

 「どぶろく特区」に認定されている秋田市で、農家民宿「重松(じゅうまつ)の家」を営む佐藤重博さん(73)、祐子さん(72)夫妻が、秋田県産米やこうじを使ったどぶろく「重松のどぶろっこ」を完成させた。3月から宿泊客に料理と一緒に提供し、希望者には販売している。同市でどぶろくを製造、販売するのは2017年12月の特区認定後初。

 民宿近くの田んぼで作った酒米「ぎんさん」と、県産米こうじ「あめこうじ」を原料に、すっきりとした甘味のある味わいに仕上げた。1リットル入り2000円で、ラベルには屋号の「重ね松」をデザインした。
 専業農家の2人は09年に民宿を始めた。米や新鮮な野菜を使った料理だけでなく酒も自分たちで造ったものを出したいと考え、特区認定を機に18年にどぶろく造りに向けて動きだした。
 大変だったのはどぶろくを製造販売するための申請書類作り。祐子さんが担当し、秋田南税務署(秋田市)に約30回足を運んだ。許可を得られたのは19年7月。「(重博さんへの)最後のプレゼントだと思って諦めずに通った」と笑う。
 申請手続きと並行し、19年に酒米の栽培に着手。同年秋には重博さんが秋田県総合食品研究センター(同市)の醸造試験場に2週間通い、どぶろく造りを学んだ。金足農高(同市)時代に教わった酒造りを「体が覚えていた」といい、実習はスムーズに進んだ。
 民宿の小屋の改築や蒸し器、アルコール度数を調べる機器といった機材の整備には市の補助金を活用した。19年11月に仕込みを始め、試行錯誤しながら今年3月に完成した。1年目の製造量は200リットル。重博さんは「昔ながらの味がする自信作。来年はもっと多く造りたい」と話す。
 民宿でのみ販売する。連絡先は重松の家018(870)2345。

[どぶろく特区]酒の製造免許は、酒税法により酒類ごとに定めた量以上の製造能力がある業者にのみ認められるが、特区内では民宿などの小規模事業者も濁り酒(どぶろく)の製造免許を取得できる。秋田市は「農家のパーティ」どぶろく特区事業として事業者をサポートしている。


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2020年06月22日月曜日


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