福島のニュース

福島・富岡「大原本店旧店舗」修繕終え一般公開 商店街の歴史伝える交流拠点に

床を全て取り換えて復元した2階の和室
修繕が完了し、一般公開されている大原本店旧店舗
町の歴史を伝える写真などが展示されている1階の交流スペース

 福島県富岡町の中央商店街にあるれんが造りの「大原本店旧店舗」の修繕が完了し、町が一般公開を始めた。中央商店街で最古の建物で、東日本大震災と福島第1原発事故による全町避難で傷んでいたが、1階部分を交流スペースとして活用し、雨漏りがひどかった住宅部分の2階は床を全て取り換えて往時の美しい和室を復元した。今後は商店街の歴史を伝える交流拠点として活用される。
 建物は醸造業や呉服商を営んでいた大原本店が1935年、町内で製造が盛んだった赤れんがを使って建設。太平洋戦争後にモルタルが塗られ、モダンな雰囲気の建物になった。
 1階が店舗、2階は住宅として使用されてきた。2階の和室には鳳凰の透かし彫りが施された欄間や、黒檀(こくたん)を使った床の間などが残されている。
 大原本店は1751年にしょうゆとみその醸造業を始め、1872年からは呉服商も手掛けた。1908年に9代目大原久平治氏が絹織物工場「富岡羽二重工場」を設立し、町の軽工業発展に寄与。震災と原発事故までの間、地域経済を支えてきた。
 町は2014年から、大原本店に保管されていた古い写真や商売の記録の大福帳など6000点以上を保全してきた。18年、地域の発展や近代建築の技巧を伝える貴重な資料として旧店舗を町文化財に指定。建物の保存を決め、修繕工事を進めてきた。
 町教委生涯学習課は「歴史の息吹を感じながら人が集う場所になればいい。来年夏に完成する町のアーカイブ施設のサテライト施設として学習にも役立ててもらいたい」と話す。
 開館は午前9時〜午後5時(最終入館午後4時半)。


関連ページ: 福島 経済

2020年06月25日木曜日


先頭に戻る