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タクシーの若手ドライバー確保に弾み 改正道交法成立 東北の業界団体と経済界の連携結実

JR仙台駅西口のタクシープールにひしめき合う車両。法改正で若手ドライバーの増加が期待される=仙台市青葉区

 タクシーやバスの運転に必要な「第2種免許」の受験資格要件を緩和する改正道交法が、今月閉幕した通常国会で成立した。東日本大震災の被災地を中心に広がる人手不足を背景に東北の業界団体と経済団体が連携し、60年以上続いた年齢制限の壁に風穴を開けた。早ければ高卒1年目での2種免許取得が可能となり、若者の人材確保に弾みがつくと期待されている。
 全国のタクシー運転手の平均年齢は60歳と高齢化が進み、若手の育成が課題だ。法改正で2種免許の年齢要件は「21歳以上」が「19歳以上」に、経験年数は「普通免許取得から3年以上」が「1年以上」となる。2種免許制度が始まった1956年以来、要件の緩和は初めてで、2022年までの施行を目指す。
 事業者でつくる東北ハイヤー・タクシー連合会は15年1月、東北六県商工会議所連合会に要件緩和への協力を相談。商議所連合会も若者の地元定着を図ろうと日本商工会議所を通じ、同5月に政府の規制改革会議に意見書を提出した。
 16年6月に閣議決定した規制改革実施計画に2種免許の要件緩和が盛り込まれると、一気に議論が進んだ。19年12月、警察庁の有識者会議が新たな教習の修了を条件に規制を緩和する方針を示した。
 ハイタク連によると、業界団体は数十年間、規制緩和を警察庁に訴え続けてきたが、若年ドライバーの事故の多さなどを理由に実現しなかった。佐々木昌二会長(80)=仙台タクシー社長=は「歴史に残る法改正となった。経済界の後押しのおかげだ」と話す。
 佐々木会長は25日、仙台商議所を訪れ、加藤博副会頭に感謝状を贈った。歴代の副会頭は、日商内の規制改革を議論する専門委員会の委員長を務めるなどした経緯がある。
 新規高卒者の採用に向け、ハイタク連は今後、高校への積極的な訪問活動を計画している。佐々木会長は「採用後は教習時の手当を用意することも必要だ。若い人が働きやすい環境を整えたい」と意気込む。


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2020年06月26日金曜日


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