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宮城県内の小中学校、授業時間確保に苦心 第2波にも危機感

 新型コロナウイルス感染拡大で約3カ月間、臨時休校を余儀なくされた県内の市町村立小中学校は、授業時間を確保するため全35市町村で夏休みの短縮を決めた。行事を取りやめたり、1日当たりの授業数を増やしたりして、学習の遅れの解消に取り組む。現状では本年度末までに挽回できる見通しだが、感染の第2波に襲われた場合、市町村教委は「土曜授業や冬休みの短縮など、さらなる対策を迫られる」と危機感を募らせる。

 市町村別の夏休みは表の通り。7月下旬〜8月下旬の31〜36日間の予定だったが、新型コロナの影響で圧縮。最短は村田町の10日間(当初計画より23日間減)、最長でも丸森町の小学校の25日間(11日間減)となった。8月8〜19日の12日間と定めた市町村が最も多かった。
 仙台市宮城野区のある小学校は、各校の判断で授業日か休業日か決められる8月3〜7日を休業日とする方針。業務用エアコンの設置が8月中旬となることも考慮した。校長は「子どもが熱中症で倒れてしまったら責任問題だ。健康面を優先した」と説明する。

 各学校はさらに文化祭や修学旅行、合唱コンクールなどの行事を縮小・中止し、授業時間を捻出した。東松島市では、体育の授業で学ぶ内容を運動会の種目に組み込み、準備に必要な時間を減らす。県教委によると、約8割の学校が感染を防ぐためプール授業を中止し、他の授業に充てる。南三陸町教委の担当者は「子どもたちの楽しみが減ってしまった」と嘆く。
 文部科学省は、年間約52週のうち35週以上で授業計画を立てるよう求める。児童生徒の過重負担を避けるため、そもそも授業時数に余裕を持たせている。大半の学校があの手この手で工夫を凝らし、各学年のカリキュラムを本年度内に終えられると見込む。
 大崎市田尻中は、月曜日の授業を5時間から6時間に増やす。多賀城市城南小は授業時間を45分から40分に圧縮し、浮いた時間を活用して20分間の短時間授業を行う。

 大崎市鹿島台中は、生徒の疲れ具合を考慮しながら、7時間授業を月に数回取り入れる見込み。1日当たりのコマ数を増やす学校は多いが、児童生徒の負担や教員の休日確保を考え、土曜授業を導入する学校は今のところない。
 授業内容のスピードアップが予想され、独自に学びをサポートする動きもある。女川町は来春の受験を控える中3生を対象に2学期から放課後の個別指導を行う。仙台市は小中学校174校に算数・数学の指導を補助する「学習支援員」を7月中旬から1人ずつ配置。加美町は退職した教員が講師となって10月の土曜日に学習会を開く。
 白石市や大河原町、七ケ浜町など12市町が秋休みや冬休みの短縮を決定。各校は感染の第2波やインフルエンザの流行を警戒する。秋休みを短縮する蔵王町教委は「再び休校や学級閉鎖になれば、冬休みの短縮や土曜授業で対応せざるを得ない」と不安を漏らす。


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2020年06月28日日曜日


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