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仙台多文化共生センター開設1年 相談2689件、外国人らの悩み対応

多文化共生センターの相談窓口

 仙台市在住の外国人の生活相談などに一元的に対応する窓口「仙台多文化共生センター」が昨年6月に開設されて1年が過ぎた。文化の違いや仙台ルールに戸惑い、暮らしの細部で苦労する留学生らの利用が相次ぎ、相談件数は年間2689件に達した。日本人からの相談も約4割を占め、外国人との共生を模索する市民の姿が浮かび上がる。
 センターは、市が仙台国際センター(青葉区)の交流コーナーを拡充し、開設した。仙台観光国際協会の職員が常駐し、英語と中国語の相談に応じるほか、韓国語、ベトナム語、ネパール語は週1回、外国人相談員が対応。3者間通話による通訳を介し、他に13カ国語の相談も受け付ける。
 センターによると、相談件数は外国人からが1659件(61.7%)、日本人からが1030件(38.3%)だった。外国人は市内の大学に通う留学生や来日間もない家族などが多く、転居や結婚、出産などの節目に困り事が増え、相談に訪れるケースが目立つ。
 ごみの出し方など暮らしに関する内容が約2割を占める。「粗大ごみの出し方が分からない」と地元ルールに戸惑う声もあり、相談員が手数料納付券の購入方法などを丁寧に説明する。乳幼児検診や予防接種では、母国の仕組みとの違いに困惑する外国人もいる。
 菊地哲佳センター長(46)は「日本人には当たり前のことに感じる生活の細かな部分で、文化や制度の違いから苦労してしまう外国人が少なくない」と話す。
 日本人の相談は地域や企業からが多い。ある会社は「外国人社員が入社したが、防災を外国語で説明するものはないか」と問い合わせた。ある保育園は「外国人の園児が給食を全然食べない」と相談を寄せ、センターの聞き取りで食文化の違いが原因と判明。通訳を派遣し、保護者と園側の調整につなげた例もあった。
 市内に在住する外国人は4月末時点で1万3817人。109万市民の約1%を占め、増加傾向が続く。
 菊地センター長は「外国人を地域の一員と捉える市民が多くなった。多文化共生は外国人と日本人が一緒に考えるべき課題で、センターが支援や啓発の拠点になれればいい」と話した。


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2020年06月29日月曜日


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