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中小支援、静岡の先行事例休止 東北ご当地ビズ困惑「運営のモデル、ショック」

運営休止を知らせるエフビズのホームページ

 中小企業支援の先行事例として知られる静岡県の富士市産業支援センター「エフビズ」が国事業費の不正受給に絡んで今月末で休止することになり、東北ではエフビズをモデルに無料相談窓口を運営する湯沢、山形両市が困惑している。開設を計画する気仙沼市では公募開始を遅らせるなどの影響が出ている。
 不正受給は5月に公表された。エフビズを受託運営する「イドム」(静岡市)が国の専門家派遣事業を活用してあっせんした外部専門家が、企業を訪問せずに実施した支援業務で旅費などを受け取っていた。
 国は管理責任を問い、イドムの派遣申請資格を停止。富士市はイドムとの委託契約を6月末で解除することを決めた。
 1月にオープンした湯沢市ビジネス支援センター「ゆざわビズ」では藤田敬太センター長が年5回程度、全国各地の「ご当地ビズ」を監修するエフビズの小出宗昭センター長らから直接指導を受ける予定だった。不正受給の公表を受け、市は決まっていた日程をいったん白紙にした。
 市の高橋優功商工課長は「直ちに困ることはないが、藤田センター長のスキルを維持するためのサポートが欠かせない」と話し、他地域のご当地ビズと連携して善後策を協議する。
 山形市売上増進支援センター「ワイビズ」は、東北初のご当地ビズとして2019年1月から商品開発や販路開拓などの助言に取り組んできた。市商工観光部の担当者は「エフビズ休止は寝耳に水。一番のモデルにしてきたので正直ショックだ」と言う。
 来春に気仙沼ビズ(仮称)の開設を計画する気仙沼市は、今月下旬としていたセンター長の募集開始を延期した。エフビズの小出氏らが採用の中心的な役割を担い、開設前の研修も現地で進める想定だった。
 市産業戦略課の担当者は「不正受給は残念だが事業モデル自体は間違っていない。採用と研修の方法を見直し、予定通り来年4月の開設を目指す」と話した。

[富士市産業支援センター「エフビズ」]創業支援で実績のある小出宗昭氏を招いて富士市が2008年に開設。地元中小企業の強みを見つけて商品開発や販路開拓を提案する。無料で何度でも相談が可能。エフビズをモデルにした「ご当地ビズ」が全国20数カ所にあり、センター長はそれぞれ公募で採用される。


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2020年06月29日月曜日


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