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企業の採用選考1カ月後ろ倒し 先行き不安の高3生、就活支援を各校模索

進路指導室で過去の求人情報を調べる3年生。コロナ禍の就職戦線は見通せない=仙台工高

 来春卒業予定の高校生の就職活動を巡り、企業から高校への求人申し込みが1日、解禁された。新型コロナウイルス感染症に伴う臨時休校の長期化で、今年は企業の採用選考開始を1カ月遅らせる。進路計画を見直したり、企業訪問を増やしたり、各校はコロナ渦中の就職支援の在り方を模索する。

 就職を希望する3年生は通常、企業の選考が始まる9月までに準備を進めるが、新型コロナの影響で公立高校では4、5月に休校を余儀なくされた。就活の準備不足を懸念する厚生労働省は、企業による採用選考の開始を当初の9月16日から10月16日に後ろ倒しすることを決めた。
 「当初より十分な期間を確保でき、余裕が生まれた」。例年6〜7割の生徒が就職する大河原商高(大河原町)の大友敏校長は前向きに捉えるが、「企業の採用動向が読めない」とも説明する。夏休み中に登校日を数日間設け、応募書類や面接練習などに取り組む予定だ。
 県教委は就職希望の生徒が多い約40校を対象に、就職支援担当教員8人や連携コーディネーター12人を確保。生徒の希望や適性を考慮し企業とのマッチングを図る。
 進路を変える動きも出ている。仙台工高(仙台市宮城野区)の就職希望は普段なら約7割。今年6月の進路希望調査では3年生約200人中、就職希望は6割弱の約110人だった。
 保護者からも「新型コロナの景気悪化で求人数が減るのではないか」「進学に変更したい」といった相談が寄せられているという。同校の菅原孝久主幹教諭は「資格試験の中止や先行きが見えない不安から、進学を希望する割合が増えている」と指摘する。
 就職希望の機械科3年の佐々木真里さん(17)は「機械保全技能士などの勉強をこつこつやっていたので、試験の中止は残念。履歴書に資格を書けないのは大きい」と不安視する。同校では今後、個別相談や面接対策を充実させる方針だ。
 求人申し込みの開始を受け、三者面談は夏休みの前から期間中に行う予定。感染の第2波に備え、オンライン授業とともに「オンライン面談」の導入を検討する学校もある。宮城工高(仙台市青葉区)の秋山幸弘校長は「生徒の顔色や表情などに目を向け、できる限り対面で行いたいが、感染が拡大した場合の最終手段」と話す。


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2020年07月02日木曜日


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