宮城のニュース

「赤字続けば閉店」先行き見通せぬ夜の街 宮城・大崎

客足が戻りつつある飲食店街=6月26日

 県北最大とされる宮城県大崎市古川の飲食店街は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から次第に立ち直りつつある。一時はスナックなど十数店が閉店し、一部が家賃の安いビルに移転した。不動産賃貸業者らが支援金を配るなどして支えてきたが、「赤字が解消されなければ閉める」という店もあり、先行きは不透明なままだ。
 「3、4月は飲食店向けの売り上げが前年比で9割減った」。大崎市古川で酒屋を経営する佐々木愛一さん(63)はこう振り返る。
 大崎保健所管内では3月末以降、9人が新型コロナに感染し、飲食店街の人出は急減した。現在、客足は徐々に戻っているが、「感染が再発すれば夜の街は一気に冷える。各店はひやひやしながら営業している」と佐々木さん。
 古川中心部で営業する飲食店は200軒を超える。賃貸業者らによると、3月以降、韓国や中国出身者が経営するスナックを中心に、焼き鳥屋を含めて十数店が閉店。コンパニオン派遣事務所も撤退したという。
 内装や調理場の設備費が家賃に上乗せされる物件は敬遠され、店内が簡素で安い物件に移るケースが目立った。空き店舗化を防ぐため、ある賃貸業者は「家賃の半分を支援金として店に戻し、消毒液を配った」と話す。
 28年前からスナックを経営する佐々木富貴子さん(73)は、カラオケ機材の使用料や著作権料などの固定費として月15万円を払う。
 「休業要請に基づく協力金や給付金を使って頑張っていても、赤字が続くなら店を閉めるしかない」と思案する。
 会食の需要に応える宴会場や料理店は7月に入り、予約が上向きつつある。約30店が加盟する古川飲食店組合の茂泉勝美組合長(75)は「新型コロナで夏祭りなどが中止になった影響で、先は見通せない」と漏らす。
 市は5月、飲食店向けに家賃1カ月分(上限10万円)を支給する独自制度を創設した。伊藤康志市長は6月25日、市議会6月定例会の一般質問で「今後、国の第2次補正予算による家賃支援給付金を申請していただき、商工会議所などの経営相談を活用し事業継続を図ってほしい」と呼び掛けた。


関連ページ: 宮城 社会 新型コロナ

2020年07月05日日曜日


先頭に戻る