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福島産モモ、細菌病が多発 過去10年で被害最大

モモせん孔細菌病の被害について説明する半沢さん(右)

 今月下旬から本格化するモモの出荷を前に、果実や葉が変色する「せん孔細菌病」が産地の福島県内で多発している。県産モモの9割を占める中通り地方では過去10年で最も被害が大きいといい、農家から収量減や収入減を懸念する声が上がっている。
 皇室に届ける「献上桃の郷(さと)」の桑折町。砂子沢地区でモモを50年以上育てる半沢義次さん(68)は、黒い斑点が付いた緑色の実をもぎ取りながら「もう捨てるしかない。ここまでひどいのは初めてだ」とため息をつく。
 半沢さんが営む果樹園約20アールのうち、例年の2倍以上の約5アールで早生種のはつひめ、主力のあかつきに被害が確認された。雨風によって病原菌が運ばれるため防風林の整備、感染した枝の切断といった対策を講じてきたが、広大な果樹園での作業には限界もある。
 「町内の各地に被害がどんどん拡大している。このままでは来年以降の作付けにも影響しかねない」と産地の将来を危惧する。
 ふくしま未来農協(福島市)の担当者によると、例年なら4月上旬から現れる被害が今年は3月中旬に確認され始めた。昨年秋の台風19号で浸水した果樹に病原菌が入り込み、暖冬のため多くが死滅せずにまん延しているとみられる。
 9日には農林水産省の担当者らが町内や伊達市内のモモ農家を現地視察した。


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2020年07月10日金曜日


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