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復興祈念公園、未来を疑似体験 中央に丘、解説は最小限

円筒形の追悼施設を備える復興祈念公園のイメージ図

 国と福島県は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を後世に伝える復興祈念公園(同県双葉町、浪江町)の計画概要を公表した。公園内に設ける国営追悼・祈念施設は小高い丘を円筒形にくりぬき、来訪者が内部を通り抜けることで被災前の日常から震災を経て復興に向かう未来を疑似体験できる場所とする。
 公園の総面積は48ヘクタール。国はうち10ヘクタールに追悼・祈念施設「追悼と鎮魂の丘」を整備する。中央部にある円筒形の吹き抜けの空間は約11メートルの壁が被災時の閉塞(へいそく)感や不安感を表す。ここから光を求めて出口に向かうと海の見える献花広場にたどり着く趣向だという。
 来訪者がそれぞれの仕方で震災に思いをはせられるように「具体的な文字、数字、写真等による表現、解説は最小限とする」方針も明記。震災の具体的な記録は、県などが公園の隣に今秋開館させる「東日本大震災・原子力災害伝承館」で見てもらう。
 県は公園の残り38ヘクタールの整備を受け持ち、津波被害を受けた住居の遺構や多目的広場を整備する。計画概要によると、追悼施設など公園の骨格部分は将来にわたり維持する一方、広場などの利用方法は時代の変化に応じて変わり得るという。
 開園時期は未定。東北地方整備局は「ようやく計画の全体像が見えたので、追悼施設の基本設計などに入りたい」と話す。


2020年07月16日木曜日


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