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古代ザメ背びれトゲの化石発見 岩手・久慈琥珀博物館など発表

久慈層群玉川層から発掘されたヒボダス類のトゲの化石
今回発見されたトゲの化石を基に描いたヒボダス類の復元画(絵・小田隆さん、久慈琥珀博物館提供)

 岩手県久慈市の久慈琥珀(こはく)博物館などは16日、同市小久慈町にある白亜紀後期(約9000万年前)の地層「久慈層群玉川層」で、絶滅した古代ザメ「ヒボダス類」の背びれにあるトゲの化石が見つかったと発表した。分析した早稲田大と城西大の古生物学研究者によると、ヒボダス類のトゲの化石発見は国内で初めて。
 ほぼ完全な形で発掘された化石は長さ約19センチ、断面の直径約2センチ。トゲは前方と後方の背びれに一つずつあったとされているが、どちらのものかは不明。体長約1メートルの小型のサメと推定される。
 久慈層群玉川層にある同博物館の採掘体験場で昨年5月27日、家族と体験中だった岩手県立病院の検査技師高橋光さん(27)=一関市=が発見した。
 ヒボダス類のトゲの化石は過去、欧州などで発掘の報告がある。国内では歯の化石が双葉層群(福島県いわき市、広野町、楢葉町)と蝦夷層群(北海道)で数例確認されただけだった。
 東京都内であった記者会見で、鑑定した城西大・大石化石ギャラリー学芸員の宮田真也さん(34)は「トゲは、恐竜やワニ類などから身を守る役割があったのではないか」と語った。
 双葉層群と蝦夷層群は海に堆積した地層で、玉川層は浅海から河川に堆積した地層と推定されており、宮田さんは「ヒボダス類が日本の汽水域にもいたことを示している」と述べた。
 発見場所から約10メートル離れた地点では2018年6月、ティラノサウルス類の歯の化石が見つかった。12年3月から久慈層群玉川層で発掘調査を続ける早大の平山廉教授(63)も会見に同席し「白亜紀後期の久慈は、恐竜や古代ザメが動き回るジャングルのような生態系だったことが分かる」と話した。


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2020年07月17日金曜日


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