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破たん業者の雇用引継ぎ水産加工継続・石巻

水産加工品の生産ラインを確認する石橋社長(左)=石巻市万石町のハイブリッドラボ

 食品加工業のハイブリッドラボ(石巻市)は、自己破産手続き中の水産加工業マルセ秋山商店(同)の建物と土地を取得し、全従業員10人の雇用を引き継いだ。新しい製氷技術を使い、マルセ秋山商店の主力だったホタテやホヤ、カキなどの加工品の開発や販売に取り組む。

 ハイブリッド社は商業施設などの設計や施工を手掛けるラックランド(東京)の子会社。今年3月、仙台市内に設立された。6月にマルセ秋山商店の鉄骨平屋の事務所兼工場や倉庫(延べ床面積計約390平方メートル)と土地約850平方メートルを3500万円で買い取るとともに、事務所のあった石巻市万石町に本社を移転した。
 マルセ秋山商店は1952年創業。東日本大震災の津波で被災し、国のグループ化補助金を活用して2012年9月に工場を再建した。だが東京電力福島第1原発事故の影響で韓国向けの需要が縮小し、売り上げが減少。事業を停止し、今年3月16日、仙台地裁から自己破産手続きの開始決定を受けた。
 状況を知ったラックランド側が石巻で水産加工技術の研究開発に取り組むため取得を決めた。
 研究開発を進めるのは、年末にも工場に導入する製氷機器「ハイブリッドアイス」を活用した加工技術。高濃度塩水を瞬時に凍らせ、氷点下21.3度のシャーベット状の氷を作る。活魚や水産加工品を急速に凍結させることで、従来より鮮度を長く保つ商品作りができるという。
 ハイブリッド社の石橋剛社長(49)は「急速凍結で生に近い風味と食感を楽しめる。石巻の水産業者と技術を共有し、より良い商品を作りたい」と話す。


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2020年07月18日土曜日


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