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岩谷堂箪笥が産地崩壊のピンチ 4割引き販売会に活路 23〜27日

販売会に出品される岩谷堂箪笥やチェスト

 新型コロナウイルスの影響で、岩手県奥州市の伝統工芸品「岩谷堂箪笥(たんす)」がピンチを迎えている。主要な売り場となっている首都圏の百貨店などが営業自粛し、5割以上も売り上げがダウン。生産協同組合は現金収入を得るため、23〜27日に4割引きの販売会を市内の「えさし藤原の郷(さと)」で開く。
 販売会には定価で20万〜330万円の岩谷堂箪笥180本と、「くらしな」ブランドで売り出す現代的な仏壇やチェストなど10万〜50万円の商品60点を展示。いずれも4割引きで販売する。
 ペーパーウエートなど数千円から数万円の小物も用意。箪笥の注文販売も割安な価格で受け付ける。
 市内4社(総従業員34人)で構成する組合は、経済産業省の「伝統的工芸品」の指定を受ける。近年は住環境の変化や安価な家具の普及が影響し、売り上げは1997年度の7億7000万円をピークに、昨年度は1億4000万円まで落ち込んだ。
 インテリア需要などに活路を求める中、4月に政府の緊急事態宣言が出た後から売り上げがさらに急減。全国を巡る岩手県物産展の中止も響く。高額商品だけに、宣言解除後も買い控えが続いているという。
 組合の福嶋真里(まさと)事務局長(63)は「影響が長引けば会社も職人の雇用も持たず、産地崩壊しかねない。生き延びるために現金収入が必要だ」と窮状を明かす。
 販売会では、新型コロナの影響で中止になった3月の恒例行事「岩谷堂箪笥まつり」で見込んだ売り上げ約2000万円を目標にする。午前10時〜午後5時、入場無料。連絡先は組合0197(35)0275。


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2020年07月18日土曜日


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