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集約森林を民間再委託 山形・最上町、全国3番目実施

間伐が行われた森林=6月、山形県最上町(同町提供)

 山形県最上町は、所有者による管理が難しい町内の森林の経営管理権をいったん引き受け、民間業者に再委託して管理する取り組みを始めた。森林経営管理法に基づく事業で、再委託まで行う自治体は埼玉県秩父市、静岡県富士市に続き全国3番目。民間の力を借りて町面積の8割を占める森林の荒廃を食い止め、間伐材も有効利用する。

 2018年に成立した同法は、林業の成長産業化と森林の適切な管理の両立を図るのが目的。森林の運営管理を林業経営者に集積・集約化し、それができない場合は市町村が経営管理を行うよう定める。
 町は昨年11月、同町本城地区にある森林18ヘクタールの所有者45人に対し、経営や管理に関する意向調査を実施。うち36人は町への権利譲渡を希望し、今年3月に町に管理を委託した。
 町は間伐を管理・整備の柱に据える。再委託先に選定された町内の企業「もがみ木質エネルギー」は6月から、同地区の植樹後45年が経過したスギ人工林で間伐を行った。地区のスギ林13ヘクタールの約3割に当たる。
 同社は間伐材を所有者から買い取って木質ペレットに加工。町の関連施設で利用したり、建築資材として活用したりする。再委託契約は27年9月までで、来年以降は同社が倒木の管理など見回りを担う。
 町は1970年代から各農家1ヘクタールの山林保有を推奨し、スギの団地造林を推進してきた。当時は収入源として貴重だったが、安い外国産材の流入に伴う価格低迷に加え、世代交代などで所有者や管理者が不明になるケースが増加。町内のスギ人工林約3600ヘクタールのうち、間伐が少なくとも10年行われていない森林は約2500ヘクタールあるという。
 町の担当者は新たな取り組みについて「所有者は民間業者からの収益を期待でき、町は森林荒廃による土砂災害などの発生リスクを低減でき、民間業者は広範囲で効率的な作業ができるメリットがある。本城地区をモデルに森林整備を進めていきたい」と話している。


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2020年07月26日日曜日


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