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短角牛で障害者増収を 牧場経営に乗り出した社福法人、資金調達が課題

月山福祉会が放牧している和牛=5日、鶴岡市

 障害者の就労支援施設を運営する山形県鶴岡市の社会福祉法人「月山福祉会」が、本格的な牧場経営に乗り出した。赤身肉のうまさが特長の短角種の和牛を育て、障害者の収入アップにつなげたい考えだ。インターネットで1200万円の寄付を集めてスタートにこぎ着けたが、牧場の収益力を高めるために規模拡大を着実に進められるかどうかが課題となる。

 同会はペットボトルの再生加工を主力事業とし、小規模ながら牛の肥育も行ってきた。施設で働く障害者に支払う賃金は月約2万8000円で頭打ちだ。石川一郎理事長(78)は「賃金向上には思い切った投資が必要」と考え畜産業の拡大を決定。5万3000円への賃金引き上げを目指す。
 5年間使われずに荒廃していた庄内町放牧場(44ヘクタール)を借りて一角を整備し、まず36頭を放牧した。餌は牧草のみ。配合飼料を与えないので給餌に伴う複雑な計量は要らず、障害のある人も作業しやすい。また国産の餌で育てた「安全安心な牛肉」を売りに販路確保も狙う。牧草だけでの飼育に実績のある北里大八雲牧場(北海道)から助言を受けながら、150頭に増やす計画だ。
 集めた資金は差し当たり不可欠な草刈り機などの購入で消える。さらに6000万円近くが必要だという。石川理事長は「多くの人から予想以上の共感を得られた。これからも支援してもらえるよう頑張っている姿を見せたい」と意気込んでいる。


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2020年07月26日日曜日


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