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宮城でも制服を選択制に 仙台の理容師、ネットで署名募る

キャンペーンサイトを通じて賛同者を募る小野寺さん(Change.orgより)

 宮城県内の中学や高校に通う生徒が、性別にかかわらず制服のスカートやスラックスを選べるようにしたいと、仙台市の理容師小野寺真さん(43)がウェブ上で署名を募っている。8月末まで賛同者を集め、村井嘉浩知事、郡和子仙台市長らに要望書を提出する。
 キャンペーンサイト「Change.org」を活用し、9日に呼び掛けを始めた。東京都の中野、世田谷両区が昨春、区立中の制服を性別に関係なく選べるようにするなど、制服選択制の導入が各地で広がっており、宮城でも検討を進めてほしいと企画した。
 小野寺さんは「生徒の性の在り方や宗教、健康状態などは多様。制服を選べれば学校で過ごしやすくなる人もいる。『らしさ』を自分で選択できるよう、皆が制服を選べる仕組みを作ってほしい」と訴える。
 県教委によると、2019年度の調査で、定時制も含めた県立高77校のうち17校で女子生徒がスラックスを選べるなどの選択制を導入していた。他は相談があれば対応する。仙台市教委は「市立中の奨励服(制服)は、スカート、スラックスのどちらを購入するか保護者が決められる」とし「個別の事情を抱える子どもや保護者の意向を踏まえ、柔軟に対応するよう学校に周知している」と説明する。
 小野寺さんは32歳で性同一性障害の診断を受け、性別適合手術を経て戸籍の性を女性から男性に変更したトランスジェンダー。多様な性の在り方などについて情報発信を行う団体「にじいろCANVAS」(仙台市)の共同代表を務め、「制服を着るのが苦しく、学校に行きたくない」といった中高生の声を聞く機会が多いという。
 自身も学生時代、制服のスカートが苦痛で「制服を忘れた」とうそをついてジャージーで授業を受けた。叱られても理由は打ち明けられなかったといい「制服が選べれば、もっと学校生活を楽しめた」という思いが残る。「性自認は揺らぐこともあるし、カミングアウトすること自体、簡単ではない。親や学校に言い出せないと制服を変更できないのは中高生にはつらく、荷が重い」と指摘する。
 今後、ウェブ上以外での署名活動なども検討している。


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2020年07月26日日曜日


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