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女川2号機再稼働の是非触れず終了へ 宮城県検討会あす最終会合

宮城県の有識者検討会での主な議論
原子力規制庁の説明を求めた県有識者検討会の第23回会合=3月23日、仙台市青葉区

 宮城県は29日、東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の技術的な安全性を検証する有識者検討会の最終会合を仙台市内で開く。取りまとめる意見は、村井嘉浩知事が2号機の再稼働を認めるかどうか判断する重要な材料の一つになる。2014年11月から5年8カ月をかけたが、再稼働の是非には触れずに終える見通し。市民団体などは「検討は不十分」と指摘する。

 検討会は原子炉工学や津波工学が専門で女川原発に詳しい有識者10人で構成し、これまでに23回開催。東日本大震災で被災した原発の安全性、国の新規制基準への適合性を中心に91の論点を挙げ、東北電から説明を求めた。15年1月と19年4月には現地を視察した。
 計76時間に及んだ検討会で出た意見や要望は表の通り。東北電の震災時対応を踏まえ、原子炉と周辺の安全対策や津波対策の充実を訴えた。検討会は3月の前回会合で、原子力規制委員会から、新規制基準に2月に合格した審査の経緯について説明を受けた。
 座長の若林利男東北大名誉教授(原子力システム安全工学)は「有意義な議論ができた。県民に分かりやすい形で検討結果をまとめたい」と話す。
 検討会は東北電との安全協定に基づき、施設変更の事前協議に了解するかどうかを判断するため設置された。事務局の県原子力安全対策課は「規制委より詳しい審査は難しい。(再稼働の是非を巡る)結論を出す場ではない」と説明し、意見集約後に閉じる考えだ。
 県の姿勢を巡り、再稼働に慎重な立場の人からは疑問の声が上がる。県内の市民団体や野党系県議グループは、東北電の安全対策工事の完了時期が22年度に延期されたことを受け、検討会の設置継続を要望する。
 会合を傍聴してきた市民団体「女川原発の再稼働を許さない!みやぎアクション」の篠原弘典世話人は「有識者は意見を言うだけで、議論になっていなかった。工事は続いており、検討会がなくなれば、県として県民に責任を果たせない」と指摘する。


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2020年07月28日火曜日


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