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秋サケ回帰なお低水準 岩手県20年度予測 震災前の2割どまり

2012年、岩手県陸前高田市の広田半島沖での秋サケ漁

 岩手県水産技術センターは、2020年度(9月〜21年2月)の秋サケ回帰予報を発表した。予測値は195万匹(最少117万〜最大344万匹)。記録的な不漁だった昨年度の77万匹は上回るものの、東日本大震災前5年間の平均値の23%で、依然として低い水準が予測される。
 重量予想は6158トン(最少3601〜最大1万1178トン)で、回帰時期は11月下旬が中心となる見込み。県は採卵計画の達成が難しくなる恐れがあるとして、漁業関係者に対し、漁期前に種卵確保に向けた協力態勢を確認するよう求めている。
 センターによると、回帰数は県沿岸における幼稚魚の分布密度と昨年度の年齢別漁獲数量から推定した。昨年度と比べると、5歳魚は約50分の1に減るが、3歳魚が約1.6倍、4歳魚が約12倍にそれぞれ増加。全体の漁獲量は約2.5倍になるとみている。
 県のサケ漁獲量は震災前の5年間平均で836万匹だったが、11〜18年度は240万〜528万匹と低迷が続く。昨年度の回帰予報は312万匹(最少178万〜最大447万匹)、9447トンだったが、実績は77万匹、2292トンにとどまり、県内で本格的な稚魚放流が始まった1984年度以降では最少となった。
 昨年度の不漁の原因について、センターは「詳細な原因は解明できていないが、4歳魚、5歳魚の漁獲がかなり予測を下回った。沿岸域で急激な水温上昇に遭い、生き残る稚魚が激減したのではないか。本年度はそこまで危機的な状況にはならないと予測している」と話した。


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2020年07月29日水曜日


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