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東北大発のベンチャー、キャンパスに新工場 米ぬか油からサプリ原料を抽出

関係者に公開された工場内のスーパービタミンE抽出・濃縮装置=仙台市青葉区の東北大青葉山キャンパス

 東北大発ベンチャー「ファイトケム・プロダクツ」(仙台市)は、米ぬか油からスーパービタミンEなどの機能性成分を抽出する新工場を仙台市青葉区の青葉山キャンパスに開設した。29日、既に稼働した工場の内部を関係者に公開した。機能性成分はサプリメントや食品、化粧品の原料として製造・販売している。
 抽出技術は、東北大大学院工学研究科の北川尚美教授(化学工学)が開発した「イオン交換樹脂法」を採用。合成樹脂製の専用の吸着剤が入った管に米ぬか油を通すことで、吸着剤から機能性成分を抽出できる。
 工場はビジネスインキュベータ棟の一室で面積は50平方メートル。機能性成分を抽出、濃縮する設備を配置した。米油メーカーからサラダ油製造に使わなかった米ぬか油を仕入れ、1週間に約1キロのスーパービタミンEやビタミンEを製造する。
 スーパービタミンEは通常のビタミンEの50倍程度の抗酸化作用を持ち、老化抑制や肌の保湿に効果があるとされる。従来はパーム油から抽出されるが、米ぬか油の方が含有量が多い。
 今後はパラフィンなど他の機能性成分の量産を目指すほか、抽出後の油成分を燃料にバイオマス発電に取り組む。2年後には市沿岸部に大規模工場を設ける。
 加藤牧子社長(41)は「東北産の米ぬか油で安全性も高い。米油メーカーが使わず焼却処分している未利用油を生かし、東北の農業と持続可能な社会に貢献できればいい」と強調した。


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2020年07月30日木曜日


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