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<いぎなり仙台>体験すっぺ! 養蜂(富谷・とみやはちみつプロジェクト) ハチと人 仕事の結晶

協議会メンバーと共に、慎重に巣箱から巣枠を取り出す記者=富谷市役所

 富谷支局に着任し3年目。市役所屋上で2017年度に本格始動した西洋ミツバチ飼育と蜂蜜採取は毎年5、6月に取材している。見慣れた光景だが、体験すると見える世界が違う。新たな発見に心躍った。
 降り続いた雨がやんだ7月10日。NPO法人SCR(富谷市)会員と市民サポーターの計10人が屋上に集まった。とみやはちみつプロジェクト推進協議会の面々。頭と顔を保護する面布(めんぷ)、防護服、手袋、長靴のいでたちで11基ある巣箱に向かう。
 「ミツバチたちがご機嫌斜め。気を付けて」。協議会会長のSCR代表村上幸枝さん(58)の注意に、のっけから身が固まる。雨続きで花の蜜を採りに行けず、空腹なのだという。
 巣箱にある巣枠を1枚ずつ静かに取り出すと、隙間なく並ぶ正六角形の巣に体長十数ミリの蜂がいる、いる。一つの巣箱(1群)におよそ1万匹。羽音を響かせて目の前を飛び回る。
 巣箱は週2、3回、協議会メンバーが交代で点検する。1群に1匹いる女王蜂や蜜のたまり具合の確認が目的。スズメバチなど天敵にも目を光らせる。蜜がたまれば採蜜も。昨年の収穫は240キロに上った。
 大半を占める働き蜂は巣作りや貯蜜、巣の門番、蜜集めにせっせと働き、約40日で一生を終える。ひしめき合う黄色と黒のボーダーに目を凝らすと、何ともけなげに見えてきた。
 採れたての蜂蜜を試食した。爽やかな甘さでおいしい。雑味がなく透明感がある。蜂と人の仕事の結晶だ。かみしめて味わいたい。(藤田和彦)

[とみやはちみつプロジェクト]富谷市役所屋上で蜜蜂を飼い、蜂蜜は市内の一部菓子店で販売している。養蜂を担う市民サポーターは36人おり、3〜11月に活動する。来年度も2月ごろにサポーターを募る。連絡先はプロジェクト推進協議会事務局の市農林振興課022(358)0523。


2020年08月03日月曜日


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