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東北景気判断引き上げ 個人消費持ち直し 4〜7月・財務局報告

 東北財務局は4日、東北の経済について、新型コロナウイルスの影響を踏まえ「厳しい状況にあるものの、足元(7月末)では下げ止まりの動きがみられる」とする4〜7月の管内経済情勢報告をまとめた。緊急事態宣言解除後、個人消費が持ち直しつつあるなどとして、「厳しい状況にある」とした前期から総括判断を引き上げた。上方修正は2014年1月の発表以来、26期(6年半)ぶり。
 個人消費は「新型コロナの影響がみられるものの、足元では緩やかに持ち直しつつある」とし、7期ぶりに上方修正した。
 百貨店は臨時休業の影響などで、コンビニエンスストアは外出自粛や在宅勤務増加などで、ともに前年を下回ったが、最近は持ち直しの動きがみられた。旅行は厳しいながらも、需要喚起の取り組みで持ち直しの動きがあった。
 生産活動は「弱含んでいる」を据え置いた。国内外の自動車工場の操業停止に伴い、電子部品・デバイスは自動車向けなどが低調で、輸送機械も乗用車などが弱い動きだった。
 雇用情勢は「弱い動き」で、2期連続で判断を引き下げた。新規求人がサービス業や宿泊・飲食業、小売業などで大きく減少。有効求人倍率も低下した。
 このほか、企業収益、企業景況感、住宅建設、公共事業は据え置いたが、設備投資は下方修正した。
 県別では宮城、秋田、福島は総括判断を上方修正し、東北と同じ表現とした。ほかの3県は「厳しい状況が続いている」として判断を据え置いた。
 先行きは「各種政策の効果もあり、持ち直しに向かうことが期待される」としつつ、新型コロナが経済へ与える影響に注意する必要性を併記した。
 原田健史局長は「この間の経済変動は、経済活動の抑制による個人消費の落ち込みで生じていた。経済活動が再開する中で、大きな流れとしては回復しつつある」と述べた。

◎業績悪化の企業 減少傾向

 東北財務局は4日、新型コロナウイルスの影響で売上高など業績が平年より悪化した企業の割合は、最大時に比べて減少傾向にあるとするヒアリング結果を発表した。
 それぞれの社にとって業績への影響が最大だった時、売上高などが減少したのは65.9%で、5割以上減ったのは19.3%だった。直近の状況は、減少が61.0%に低下。5割以上減も14.4%まで減った。
 現在の業績の方向性は「改善している」が33.9%で、「同程度の影響が継続」が51.1%、「悪化している」が14.9%だった。
 ただ、非製造業は改善47.1%、悪化7.8%だったのに対し、製造業は改善15.3%、悪化25.0%だった。原田健史局長は「人や企業の活動再開の影響が表れやすい非製造業と比較し、製造業は回復の差が表れた」と説明した。
 年末の業績見通しは約6割が「不明」と回答。残る企業のうち、増加は18.1%、同水準は47.0%、減少は34.9%で、5割以上減はなかった。
 調査は東北の202社に対して6月中旬〜7月中旬に実施した。


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2020年08月05日水曜日


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