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クロマグロ漁、世界初のMSC認証へ 気仙沼「臼福本店」、資源管理への配慮お墨付き

青い魚が描かれた「海のエコラベル」
第1昭福丸が東大西洋で漁獲したクロマグロ=2019年12月、静岡県清水港

 宮城県気仙沼市の漁業会社「臼福本店」による東大西洋でのクロマグロ漁が、資源管理に配慮した漁業を奨励する国際機関「海洋管理協議会(MSC)」=?=の認証を、近く取得する見通しとなった。認証を取得する日本の漁業は7件目で、クロマグロ漁では世界初。
 MSC日本事務所(東京)が明らかにした。認証後、臼福本店は「海のエコラベル」付きのクロマグロを、主に飲食店向けとして日本や米国で販売する。
 臼福本店の遠洋はえ縄漁船「第1昭福丸」が、2018年8月から審査に臨んだ。昭福丸は国や国際的な資源管理機関が定めた漁獲量を順守。通し番号入り電子タグをクロマグロに付けて漁獲量を管理する手法も評価された。東大西洋で資源が回復基調にあることも、判断を後押しした。
 審査の過程で、一部の環境保護団体などが「資源は十分に回復していない」と認証に異議を唱えたが、独立の専門家が調査により持続可能と結論付けた。
 18年に大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)が設定したクロマグロの総漁獲枠は2万8200トン。昭福丸の漁獲量は55トンと割合は小さいが、世界初の取り組みにより今後、絶滅危惧種であるクロマグロの国際的な資源管理意識の向上が期待される。
 臼福本店の臼井壮太朗社長(48)は「国内の市場には海外で乱獲された魚も多く、差別化を図りたかった。マグロを食べる人にも資源管理を考えてもらうきっかけになればいい」と話している。

[海洋管理協議会(MSC)」水産資源に配慮した漁業の普及を目指す国際機関。本部は英国。専門家が漁業の持続可能性などを審査し、条件を満たした漁業に認証を与える。認証された漁業者は商品に「海のエコラベル」を付け販売できる。世界で約400件の漁業を認証。日本では塩釜市・明豊漁業のカツオとビンナガ(ビンチョウ)マグロの一本釣りなど計6件にとどまる。


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2020年08月07日金曜日


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