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コロナ下お盆の帰省シーズン突入 東北知事ら見解に温度差

 新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、お盆の帰省や旅行について、東北の知事や市長の多くが慎重な行動を呼び掛けた。「家族との再会はやむを得ない」と容認論もあるが、自粛の呼び掛けが多く、断念を促す声も。住民を守る首長の発言には、地域の特性に応じて微妙な差が表れた。
 「帰郷は止められない。(帰省客への)差別もあってはならない」。宮城県の村井嘉浩知事は7日、感染防止策の徹底など慎重な対応を要望した。
 首都圏などから実家に帰ってきた人との付き合いでは、リスク管理の意識を高く持つ必要性を強調。「3密」防止などを列挙し、「よく考えて行動してほしい」と繰り返した。
 福島県の内堀雅雄知事は「家族に高齢者や病人がいる場合、控えてほしい」と、条件付きの自粛を要請。「例年のお盆と違う」として「いつもと同じようには過ごせないことを念頭に置いてほしい」と指摘した。
 山形、庄内両空港で首都圏からの来県者に検温を実施する山形県の吉村美栄子知事も、首都圏や大阪府、沖縄県といった感染拡大地域との行き来の自制を求めた。「今年は静かなお盆にしてもらえればありがたい」と語った。
 仙台市の郡和子市長は「それぞれ考えてもらうのがベター」と言葉を選ぶ。国が県境をまたぐ移動を制限していないと説明しつつ、「慎重にも慎重を期してほしい」と注意喚起した。
 帰郷に寛容な姿勢を見せる首長も。岩手県の達増拓也知事は「家族や地元の人に会わなければならないこともある」と主張。春の大型連休で自制した人が多かった点に触れ、「対策を講じて、岩手に来てほしい」と述べた。
 大型連休を前に「今回限りの我慢を」と懇願した青森県の三村申吾知事も「古里の絆に触れる機会が奪われるのは残念」と、帰省への理解を示した。
 「『帰ってくるな』とは言えない」(亀山紘石巻市長)、「『不要不急の帰省』は控えて」(清水敏男いわき市長)−。メッセージの表現に苦心する中、懸念を明確に打ち出した首長もいる。
 むつ市の宮下宗一郎市長は「帰郷はできるだけ控えて」と強調。お盆に1万人以上が市内に帰ってくると試算し、「市内の感染リスクを大きく高める」と警戒感をあらわにした。
 「高齢県では、感染拡大が直ちに命に関わる。この夏は帰るのを我慢してほしい」。7日に14人の感染が判明した秋田県の佐竹敬久知事は「予断を許さない」と現状を分析し、8月末まで感染拡大地域との行き来を自重するよう訴えた。


2020年08月08日土曜日


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