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自衛隊未入隊の一般男性4人、即応予備官に 制度改正で全国初「有事に最前線へ出動」

銃剣の付いた小銃を持って訓練に励む森下さん(右)=7月1日

 自衛隊に所属した経験のない男性4人が陸上自衛隊多賀城駐屯地(多賀城市)で訓練を受け、9月に即応予備自衛官に任命される見通しとなった。所属経験のないケースでの任命は全国で初。大規模災害時に招集を受けることも想定され、訓練を終えた男性は「有事の際は出動したい」と張り切っている。

 即応予備自衛官はもともと自衛隊OBしかなれなかったが、昨年4月の制度改正で対象が拡大された。任命予定の4人はいずれも一般出身で、現在は、活動が限定的な予備自衛官だ。
 うち岩手県大船渡市の会社員森下佑也さん(39)、盛岡市の林業本多公栄さん(39)は7月1日に訓練を終えた。昨年9月から、仕事の傍ら射撃や格闘など計36日間のメニューをこなした。最終日には約200メートル前方に敵がいるとの想定で、小銃射撃やほふく前進などに取り組んだ。
 「東日本大震災時に地元でがれき撤去などを行う自衛隊員の姿を見て、自分も人の役に立ちたいと思った」と志願理由を語る森下さん。訓練後には「任命されたら有事の際にはすぐに出動したい」と話した。本多さんも「最前線で活躍したい」と意気込んだ。
 現在、全国の予備自衛官約120人が同様の訓練を受けている。同駐屯地では森下さん、本多さん以外にも2人が既に訓練を終えている。4人とも任命後には同駐屯地所属となる。
 防衛省によると、震災時には1352人の即応予備自衛官が被災地に入った。近年は志願者が減少傾向にあり、現在、定員(7981人)に対する充足率は約50%にとどまるという。
 森下さんらの訓練を担当した第38普通科連隊の斎藤篤史連隊長は「(新たに任命される)皆さんの力を得て、郷土や地域住人のため、最大限能力を発揮して各種の事態に対応していきたい」と語った。

[即応予備自衛官]有事や大規模災害時に招集される。予備自衛官が主に駐屯地の警備や後方支援などを担うのに対し、自衛官と同様に第一線で任務に当たるのが特徴。昨年の制度改正で、一般出身でも予備自衛官を経て訓練を受ければ任命が可能になった。任期は3年。年30日の射撃や格闘の訓練が義務付けられる。


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2020年08月03日月曜日


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