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福島・川俣「コテージやまこや」交流拠点に 来月開業、そば打ち体験も

コテージに込めた思いを語る紺野さん
9月の開業を目指す「コテージやまこや」

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が3年前に解除された福島県川俣町山木屋(やまきや)地区に9月、宿泊施設「コテージやまこや」がオープンする。隣接するそば店も営むオーナーの紺野希予司さん(68)は、地区に暮らした住民の交流拠点となり、原発事故を乗り越えて新たなにぎわいが生まれることを願う。
 2階建てのコテージは和室と洋室の計4部屋に最大14人が宿泊可能。1階にはキッチンやダイニングテーブルを設置し、日帰りの利用者もそば打ちや郷土料理作り体験ができる。庭やあずまやではバーベキューなども楽しめる。
 昨年10月に着工し、当初は5月のオープンを予定したが新型コロナウイルス感染拡大の影響で見送りを余儀なくされた。換気やスタッフのマスク着用といった感染対策を講じ、感染拡大の状況を注視しながら9月1日の開業を目指す。
 地区は2017年3月に避難解除された。紺野さんは電気設備業の傍ら同年9月から、住民らの交流拠点も兼ねたそば店「語らい処やまこや」を営む。
 避難解除後に県内外の避難先から地区に帰還した住民もいる一方、この間にだいぶ老朽化が進んだ自宅の解体を決断した住民も少なくない。こうした住民の多くが墓参りに古里へ通うが、地区には宿泊施設がないため慌ただしく行き来しているという。
 「そば店も3年ぐらいすれば役目を終えるかと考えていたが、帰還も復興も想像以上に進んでいない。ここでやめるわけにはいかない」と紺野さん。そば店の隣に宿泊施設を整備すると決意した。
 山木屋地区の周辺地域は江戸時代に「やまこや」と呼ばれていたという。「原発事故を乗り越え、原点に返って新たな歴史をつくりたい」との思いを込め、今回も施設名に採用した。


2020年08月11日火曜日


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