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陸前高田市、職員慰霊碑設置へ 互助組織が新市役所敷地内に

 岩手県陸前高田市の全職員でつくる互助組織「市職員厚生会」は11日、東日本大震災で犠牲となった職員の慰霊碑を、同市高田町に建設中の新市役所敷地内に設置すると発表した。同市では100人を超える職員が震災で殉職した。死亡した職員の遺族は「教訓を後世に伝えることができる」と一定の理解を示した。
 厚生会によると、慰霊碑は敷地南側の緑地に設ける。碑の文言は今後、遺族に意見を聞きながら決める。職員一人一人の氏名は明記せず、多くの職員が亡くなったことを教訓とする内容にする。設置は来年8月で、費用は厚生会の積立金を充てる方向で調整する。
 市の震災検証報告書によると、震災で1550人が死亡、207人が行方不明になった。職員は在籍する443人のうち111人が犠牲となった。
 市は昨年、震災犠牲者の氏名を刻む銘板の設置を決定。職員遺族の有志は、職員は殉職だったことを明示するよう求めたが、市は公平性の観点から難しいとの認識を示した。両者で協議し、厚生会による慰霊碑設置で折り合いが付いた。
 同市の菅野ゆう子さん(64)は避難誘導中だったとみられる次男一人(かずと)さん=当時(24)=を亡くした。「一人一人の名前が刻まれないのは残念だが、慰霊碑設置に向け努力してくれた厚生会には感謝したい」と話した。


2020年08月12日水曜日


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