
故人しのび墓躍り奉納 南三陸・慈眼寺
お盆を迎えた南三陸町戸倉の慈眼寺で14日、地区に伝わる行山流水戸辺鹿子躍(ししおどり)の保存会が、先祖供養の祈りを込めた「墓躍り」を奉納した。
鹿頭を着けた10、20代の男性8人が腰太鼓を静かに打ち鳴らし「恋しさに恋しき人の墓じるし 見るよりはやくぬるる袖かな」など故人に思いをはせる歌を披露した。墓参りに訪れた人たちは足を止め、慰霊の舞に見入った。
慈眼寺での墓躍りは1992年に始まり、地元の若者が受け継いできた。戸倉地区出身で躍りを披露した石巻専修大2年の渡辺柊真さん(19)は「地域の伝統行事を続けていくことは当然の役目」と話した。
2020年08月15日土曜日