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風力発電影響か、気象庁レーダー「大雨」の誤観測 秋田沿岸

誤って観測されたデータ画面。紫や赤が強い降雨を示す(気象庁のホームページより)

 秋田県沿岸部で今月、気象庁のレーダーが晴天時、誤って強い雨が降っていると観測していたことが分かった。風力発電の風車の動きを降水と判断したためとみられ、関係者の間から「防災上問題がある」と指摘する声が上がっている。

 同庁や秋田地方気象台によると、新潟市内にあるレーダーが4日正午〜午後2時半、秋田、潟上両市の周辺で、解析雨量最大28ミリの降水を計測した。同じ時間帯に、地域気象観測システム(アメダス)で降水は測定されず、気象衛星でも雨雲は確認されなかった。
 レーダーは、電波が跳ね返る時間や強さから、雨や雪の降る場所や量を調べる。今回の事態について同庁は、大気中で電波が屈折し、雨雲ではなく地上で動く風車を捉えたとみている。
 同庁の担当者は「大気の状況によって起きる時がある」と説明。同様の事態が過去にどれだけあったかは確認できず、他の地域でも起きる可能性があるという。
 気象レーダーの観測データは自然災害の危険度を測る指標やスマートフォンの防災アプリに活用される。
 元秋田地方気象台長の気象予報士和田幸一郎さん(62)=秋田市=は「誤った観測が相次げば、災害時の避難判断に影響が出る恐れがある。観測技術の向上などで改善されることを期待したい」と話す。
 気象庁は対策として、世界気象機関の指針に基づき、風車を設置する事業者に事前通知を求め、影響の少ない配置となるよう求めている。


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2020年08月18日火曜日


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