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半壊住宅にも支援金 政府方針

 被災住宅の再建を後押しする被災者生活再建支援法を巡り、政府は支援金の支給対象を「半壊」世帯の一部にも拡充する方針を固めた。秋に想定される臨時国会での法改正を目指す。7月に山形県などを襲った豪雨災害が被災戸数などの適用基準を満たせば、遡及(そきゅう)して改正支援法を適用し、拡充分の支援金も給付する見通し。(東京支社・桐生薫子)

 現行の支給対象と見直し案は表の通り。壁や床などの傷み具合を点数化して算出する「損害割合」が20〜39%の半壊世帯のうち、比較的被害が大きい30%以上の世帯を新たな給付対象に加える。
 住宅の被害程度に応じた「基礎支援金」は支払われず、再建方法に応じた「加算支援金」のみが対象となる。支給額は住宅を購入・建設する場合に100万円、補修は50万円、賃貸住宅(公営住宅を除く)は25万円を想定する。
 国内で大規模災害が相次ぎ、全国知事会は2018年、支援対象をこれまでの「全壊」「大規模半壊」に加えて半壊世帯も対象にするよう国に提言した。19年6月に知事会と自治体担当者による内閣府の実務者会議を設置し、今年7月末に見直し案をまとめた。
 報告書では、過去の災害で住宅修理に要した費用を算出。半壊世帯のうち損害割合が20%台は平均200万円未満だったが、30%台は平均500万円弱に上っているとして、給付対象に加えることを決めた。
 内閣府の担当者は「従来よりも幅広い層への再建支援が可能になる」と説明する。損害割合30%未満の半壊世帯は、災害救助法に基づいて最大59万5000円を助成する応急修理制度の活用を促す。
 支援法は阪神大震災後の1998年に成立し、2004年、07年の2度の大改正を経て収入要件や使途制限を設けない定額支給が実現した。11年が見直しの時期になっていたが、東日本大震災の発生で棚上げされた。財源は都道府県の拠出による基金で、国が2分の1を負担する仕組み。
 武田良太防災担当相は4日の閣議後記者会見で「今後も議論を通じて充実した制度にしていく」と述べた。


2020年08月18日火曜日


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