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開設中止でも海水浴場にぎわう 七ヶ浜・菖蒲田「遊泳禁止」守られず

多くの人が訪れ、にぎわう菖蒲田海水浴場=15日

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため開設が中止された宮城県内の海水浴場に、若者や家族連れが続々と訪れている。宮城県七ケ浜町の菖蒲田海水浴場には15日までの1カ月間で、昨年の半分程度の3万6000人以上が来場した。「遊泳禁止」と看板などで示しても、泳ぐグループがいて、関係者が対応に追われている。

 「速やかに海から上がってください」
 菖蒲田海水浴場で15日、パトロールセンターの男性スタッフがマイクで呼び掛けると、泳いでいた若い男性数人が波打ち際まで戻ってきた。
 友人2人と訪れ、肌を焼いていた仙台市青葉区の会社員男性(27)は「梅雨が長く夏らしいことをしていなかった。海辺にいるだけでも楽しい」と話した。
 センターは、七ケ浜町が町観光協会に業務を委託し開設。2階の監視台のスタッフが遊泳している人を見つけ、砂浜を巡回するメンバーに無線で指示を出す。
 県内全ての海水浴場は今夏、開設を中止した。七ケ浜町も菖蒲田海水浴場の開設を取りやめ、町内全域で遊泳を禁止したが、砂浜で遊ぶことまでは禁止していない。センター前に限っては膝元の深さまでの水遊びを認め、駐車場も開放している。
 菖蒲田海水浴場は県内が梅雨明けした8月2日以降、にぎわい始めた。10日には今季最多の約4100人が訪れた。お盆休みと重なった11日以降は、おおむね2000人台で推移している。
 センターの複数のスタッフは「多くの人は波打ち際や砂浜で密集を避けて安全に遊んでいる」と指摘する一方、「遊泳中に離岸流に乗り沖に流されそうになるなど危ない場面もあった」と明かす。
 隣接する海岸では6月、遊泳中に男性2人が溺れて亡くなる事故があった。海水浴場を開設していない現状ではライフセーバーらの配置が十分ではなく、波打ち際での遊泳禁止の呼び掛けが欠かせない。
 観光協会のパトロールセンターの受託期間は今月末まで。東海林泰士専務理事は「残暑が厳しいと来場者は多くなる。残り2週間、大きな事故が起こらないようルールを守って楽しんでほしい」と訴える。


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2020年08月19日水曜日


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