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コロナ対策、東北6県で5351億円 経済・防疫に巨額補正

 新型コロナウイルス感染症を巡り、2020年度一般会計に追加計上された関連事業の総額が東北6県で計5351億円、県庁所在6市で計3101億円に上ることが河北新報社の集計で分かった。6県平均で20年度当初予算の9.9%、6市平均では15.6%に当たる。東北は感染確認が比較的少ないが、冷え込んだ地域経済の浮揚、防疫面の水際対策に巨額の予算が投じられている現状が浮き彫りになった。

 6県6市のコロナ対策に伴う20年度補正予算額は表の通り。20年度当初予算と比べた割合で最も高かったのは、6県ではPCR検査の積極導入や空港での検温を進める山形県の14.5%(888億4000万円)、6市では山形市の30.0%(286億2653万円)。
 東京電力福島第1原発事故からの復興再生で、当初予算の規模が突出する福島県は6県で最も低い8.0%だが、補正額は1149億184万円と最多。当初予算額が6県で最少の秋田県は11.9%(690億8672万円)と、思い切った予算を組んだ。
 補正予算を4回編成した仙台市は、5月補正で東日本大震災時の971億9968万円を上回る過去最大の1384億6155万円を計上。休業を要請する事業所など支援対象が多いため、総額が膨らんだ。
 多くの自治体は、各自の裁量で新型コロナ対策に充てられる総額3兆円の国の地方創生臨時交付金を活用した。自治体の貯金に当たる財政調整基金からの拠出も相次ぎ、秋田県は一時、交付金の配分を見込んだ上で、基金設置後初めて全額(約81億円)を取り崩した。
 施策別では、休業要請協力金に加え、持続化給付金など国の支援から外れた事業者らへの独自補助が目立つ。県外からの人の往来を抑えつつ地域経済を回復させようと、県民による県内観光の振興など内需拡大型の事業も多い。
 産業の維持発展に知恵を絞る動きもある。宮城県はサプライチェーン(部品の調達・供給網)の生産拠点を国内に整備する企業に対する支援制度を拡充。青森市は、休職や離職を余儀なくされた市民と労働力不足の農家をつなぐ事業に乗り出す。


2020年08月19日水曜日


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