広域のニュース

高知の中学生、震災の教訓学ぶ 東北学院大生がオンライン講義「大事な人守る行動考えて」

高知市と東松島市をオンラインで結び、中学生記者が雁部さんから震災の教訓を学んだ(高知新聞提供)

 東日本大震災の教訓を将来の南海トラフ地震の備えに生かそうと、高知新聞社が取り組む「防災いのぐ記者」研修会が高知市の同社であった。語り部活動をする東北学院大2年雁部那由多(がんべなゆた)さん(20)が、地元の東松島市からオンライン中継で講義を行い、津波被災体験と教訓を伝えた。

 16日に開かれた研修会には高知県内の中学生記者14人が参加。震災の伝承活動に取り組む「3.11みらいサポート」(石巻市)がオンライン講義に協力した。
 雁部さんは震災発生時、大曲小5年。校舎で地震に遭い、いったん帰宅した後、津波が来るとの情報を聞いて再び学校へ。3階に避難したものの、靴を取りに1階玄関に戻ったところに津波が押し寄せ、膝下まで水に漬かりながらも難を逃れた。
 オンライン中継で、雁部さんは当時の経路を実際に歩いて避難行動を再現した。安全な場所にとどまらなかったことを教訓に「自分だけなく大事な人も含め、どんな行動が取れるか考えてほしい。今日からやるべきことをやっておこう」と呼び掛けた。
 南海トラフ地震で津波浸水深3〜5メートルが想定される地域で暮らす高知南中1年の田渕凜海(りんか)さん(13)は「家族と災害が起きた時の避難方法を決めている。高い所などに避難したら、危険な場所に戻らないよう家族に伝えたい」と話した。
 中学生記者たちは雁部さんの行動を参考に、巨大地震の発生時、命を守るために取るべき行動を時系列に整理した表を作成した。
 いのぐは高知の方言で「生き延びる」を意味する。高知新聞社は2016年、河北新報社と共催で防災ワークショップ「むすび塾」を高知市で開いたのを機に、防災プロジェクト「いのぐ」に取り組んでいる。


2020年08月22日土曜日


先頭に戻る