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宮城の訪問医療マッサージ コロナ直撃で食品配達に活路探る

ベッドに横たわる小田中さん(左)に施術する高橋院長

 新型コロナウイルスの収束が見通せない中、宮城県内の訪問医療マッサージ関係者が活路を探っている。在宅の高齢者を中心に利用ニーズは高いが、人同士の接触が避けられないため訪問中止が相次ぎ、業績が落ち込んだ。関係者は訪問時に健康食品などを届ける新たなサービスも手掛け、利用者の心身のケアと収益改善の両立を目指す。

 県内で新型コロナ感染が小康状態となっていた6月下旬、あん摩マッサージ指圧師でレイス治療院仙台泉(仙台市泉区)の高橋利彦院長(35)が、青葉区の無職小田中圭子さん(81)方を訪れた。手指の消毒やマスクの着用といった感染対策を徹底した上で約20分間、小田中さんの両脚を中心に全身をマッサージした。
 小田中さんは夫(85)と2人暮らし。2009年に脳内出血を発症し、左半身がまひしている。ほぼ寝たきりの状態で定期的に高橋院長の施術を受けている。小田中さんは「血液の循環や両脚のむくみを改善してもらい、大変助かっている」と感謝する。
 治療院は主に体が不自由な人や歩行困難者向けにサービスを全国展開する。泉、太白両区と石巻市、宮城県大河原町を拠点とする4店舗の利用者は計約350人で自宅が6割、特別養護老人ホームなどの施設が4割。新型コロナの影響で特に施設の訪問中止が重なり、4、5月の売り上げは前年に比べて半減し、6、7月も約3割減った。
 売り上げの減少を補おうと、7月に新たなサービスとして「わくわく健康定期便」を始めた。ごぼうやおからを生地に練り込んだスナックや栄養ドリンク、経口補水液といった商品を訪問時に届ける。
 「『密』を避けたら仕事ができない。さらなる感染拡大の恐れもあり、新たな取り組みが必要」と話すのは、4店舗の責任者の高橋直樹さん(38)。外出を控える傾向や、利用者の大半が高齢者で「買い物難民」が少なくない事情も考慮した。
 現在の商品は約15品目で、かねて交流のある医薬品卸のバイタルネット(仙台市)を通じて調達する。高橋さんは「感染予防に最大限努めて訪問医療マッサージを続けるとともに、配達のサービスで利用者の生活を支援し、収益の支えにもしたい」と思い描く。


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2020年08月23日日曜日


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