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新品種は「玉夢桜」 宮城農高実習教諭が人工交配

新品種の認定を受けた「玉夢桜」(尾形さん提供)
苗木の育成に取り組む宮城農高科学部の生徒たち=19日、宮城県名取市の宮城農高

 宮城農高実習教諭の尾形政幸さん(63)が人工交配したサクラ「玉夢桜(たまゆめざくら)」が、公益財団法人「日本花の会」(東京)から新品種の認定を受けた。命名に当たっては、同校が東日本大震災の被災地支援で植樹を続けてきた集団移転先の宮城県岩沼市玉浦西地区から1字取り、復興への願いを込めた。尾形さんは「住民が笑顔になってほしい」と期待する。
 玉夢桜は2012年4月、塩害に強いオオシマザクラを母親として、塩釜神社(塩釜市)のサクラ「手弱女(たおやめ)」を人工交配した。花びらは淡いピンクの半八重咲きで、芳しい香りが特徴。ソメイヨシノより約10日遅い4月中下旬に開花する。
 名付けのきっかけは19年4月に玉浦西地区であった花見会。尾形さんが同校科学部の生徒らと参加し、人工交配したサクラの切り枝を展示したところ、住民から地名にちなんだ命名を期待する声が寄せられた。
 校内で検討した結果、玉浦西の地名と丸みを帯びた花の形から「玉」、早期復興を成し遂げて夢や未来に思いをはせてほしいとの願いを込めて「夢」を選び、「玉夢桜」に決めた。新品種の認定は震災月命日の今月11日だった。
 玉浦西まちづくり住民協議会の森博会長(71)は「地元の名前が入り、夢が膨らむ」と歓迎する。苗木の育成に取り組む宮城農高3年で科学部長の加藤樹世歌(きよか)さん(18)は「サクラはみんなを笑顔にできる花。もっと増やして復興に役立てたい」と力を込める。
 玉夢桜は今年4月、岩沼市の千年希望の丘相野釜公園に記念植樹された。来春には玉浦西地区に植えられる。


2020年08月23日日曜日


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