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残した私物ようやく手に 当時の児童ら原発事故後初めて教室へ 福島・双葉

ランドセルから取り出した当時の教科書を眺める男子生徒=22日、福島県双葉町の双葉南小

 東京電力福島第1原発事故の影響で住民避難が続く福島県双葉町の幼稚園と小中学校3校で22日、避難した当時の児童生徒らが教室に残した私物を運び出した。児童生徒らが校舎内に入ったのは、原発事故後初めて。
 新山地区にある双葉南小では午前10時ごろから、当時の児童や家族らが次々と校舎を訪れた。約9年5カ月ぶりに教室に入り、自分の名前が書いてあるランドセル、教科書やノート、鍵盤ハーモニカなどを見つけると、懐かしそうに眺めて持ち帰った。
 当時小学2年で県外の高校に通う男子生徒(16)は自分で描いた絵が残されていた。「ここにいたんだなと改めて思った。家に戻ってじっくりと見たい」と話した。
 町では今年3月、一部区域の避難指示が初めて解除された。同時に、帰還困難区域で除染を進める特定復興再生拠点区域(復興拠点)で立ち入り規制が緩和され、通行証なしで行き来が可能になったため町教委が希望者を募った。22、23の両日で、計約290人が各校を訪れる見通し。
 町立の幼稚園と小中学校は原発事故後、避難先のいわき市で運営されている。


2020年08月23日日曜日


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