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降雨データ、精緻に収集 被害の早期予測目指し実証実験

大塩小でセンサー機器が集めた雨量データをスマートフォンで確かめる白鳥校長(右端)ら

 全国で豪雨災害が相次ぐ中、宮城県東松島市などはIoT(モノのインターネット)を利用して局地的に雨量を測定する実証実験に取り組んでいる。従来の降雨データは広範囲の推計値が使われてきたが、山間部や河川付近の雨量データをピンポイントで収集。地域ごとに河川氾濫や土砂災害といった被害の早期予測につなげる考えだ。
 実験は市が防犯機器販売「インターディメンションズ」(仙台市)と共同で実施している。
 雨量と土中の水分量を同時に測る同社開発のセンサー機器を7月中旬、市街地にある東松島市役所、山あいの大塩小、沿岸部の宮野森小の敷地内にそれぞれ設置した。2022年10月まで降雨データを集める。内容はスマートフォンなどで確認でき、センサーの増設も検討されている。
 データは東北大災害科学国際研究所の森口周二准教授(地盤工学)に分析を依頼。雨量と実際の被害を照らし合わせ、センサーのある地域別に土砂災害などが起きる目安となる基準値作りを目指す。
 森口准教授は「ローカルなリスクを捉え、防災や減災に結び付くきっかけにしたい」と言う。
 気象庁などが土砂災害警戒情報を出す場合、地表面を1キロメートル四方の網目状に分け、土壌雨量の推定値や1時間の積算雨量を基準にしている。市防災課の担当者は「ピンポイントで雨量を観測できれば、災害時により細やかな対応ができる」と意義を説明する。
 大塩小は校舎の裏山が急斜面で、土砂災害警戒区域に指定されている。白鳥修校長は「特有の環境にある学校なりに判断するためのデータが欲しい。専門家と連携を取りながら、学校防災マニュアルの見直しにつなげたい」と話す。


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2020年08月30日日曜日


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