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「当時の光景、今も脳裏に」 台風10号の豪雨から4年、岩手「楽ん楽ん」跡地で献花

犠牲者の冥福を祈って手を合わせる参列者

 岩手県に甚大な被害をもたらした2016年の台風10号豪雨から30日で4年となった。入所者9人全員が犠牲になった岩泉町の高齢者グループホーム「楽(ら)ん楽(ら)ん」跡地では同日、施設を運営していた社団医療法人「緑川会」が献花台を設け、職員らが手を合わせた。
 新型コロナウイルスの感染防止のため職員全体の黙とうを取りやめ、それぞれ勤務の合間に献花台を訪れた。佐藤弘明常務理事は「当時の光景が頭の片隅から離れない。亡くなった9人とご遺族に申し訳ない気持ちでいっぱい」と話した。献花台は来年も設置するという。
 町主催の追悼慰霊式は昨年が最後。施設で母チヤさん=当時(95)=を亡くした八重樫信之さん(76)は新型コロナの影響で帰省を見送り、埼玉県所沢市の自宅で冥福を祈った。「母が大変な目に遭った無念さは今も残っている」と語った。
 入所者9人のうち6人の遺族が緑川会に損害賠償を求めた訴訟は昨年8月に和解が成立した。進展がない慰霊碑の建立については「今後、何かの形で話し合いが必要になる」と述べた。
 台風10号は観測史上初めて東北の太平洋岸に直接上陸し、岩泉町では関連死を含め25人が死亡した。


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2020年08月31日月曜日


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