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岩手・大船渡で夏イチゴを初収穫 津波浸水域の跡地活用し栽培

赤く実ったイチゴを摘み取っていく作業員

 東日本大震災で被災した大船渡市三陸町の越喜来地区で1日、夏イチゴの摘み取り作業が始まった。イチゴが育つ農業用ビニールハウスは津波浸水域にあり、跡地利用の一環で今春から栽培が始まった。生産者は「ようやく収穫を迎えられた」と喜んでいる。
 ハウス内のイチゴは約2700株。生産するリアスターファーム(陸前高田市)の作業員3人が赤く色づいた2センチほどの実を丁寧に摘み取った。
 太田祐樹社長(43)は「やや小ぶりだが、甘味と酸味のバランスがいいイチゴができた」と太鼓判を押した。収穫した約5キロは大きさごとに選別し、大船渡や陸前高田、盛岡各市などの洋菓子店に出荷するという。
 イチゴ栽培は、三陸沿岸の気候に着目した太田社長が2018年に陸前高田市で始めた。イチゴは暑さに弱く、冬から春に多く生産されている。三陸では夏にやませが吹き、冬も日照量が多いことから年間を通じて栽培でき、夏の流通量が少ない時期にも出荷できると考えた。
 19年は陸前高田市のハウスで1.4トンを収穫した。今季は陸前高田と大船渡で計約3.5トンを見込む。
 今後はケーキ用イチゴの需要が高まる年末に向け、新たなハウスの建設と苗の定植を進める。太田社長は「引き合いは多く、生産をさらに拡大させたい」と力を込めた。


2020年09月01日火曜日


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