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新型コロナ感染、東北は抑制傾向 クラスター依然懸念、高齢者施設など対策を

 東北で新型コロナウイルス感染の抑制傾向が続いている。6月の第2波の発生後、1日当たりの新規感染者は地域差を伴いながら増減を繰り返し、国内の他地域に比べ低い水準で推移した。ただ、クラスター(感染者集団)発生による急増の懸念は拭いきれず、専門家は高齢者福祉施設などへの対策と支援を訴える。

 東北の1日当たりの新規感染者の推移(8月30日まで)はグラフの通り。第1波は5月上旬にいったん収束し、6月18日に第2波が発生した。6県で計10人を超えた日もあるが、傾向を捉えやすい1週間の移動平均(7日間分を合算して1日当たりの平均を算出)は3〜8人程度で推移し、急激な拡大は免れている。
 8月末時点の県別の感染者数は表の通り。第2波は宮城、福島を中心に広がり、岩手は7月29日に初めて感染者が確認された。一方で青森、山形では第2波の感染者が10人未満と少ない。6県の重症者も他地域に比べ少なく、31日午前時点の宮城の入院患者は4人にとどまる。
 政府の新型コロナ感染症対策分科会は8月21日、全国的な感染拡大は7月下旬にピークに達していた可能性があると分析した。
 厚生労働省のクラスター対策班のメンバーを務める東北大大学院の小坂健教授(公衆衛生学)は「お盆期間の移動の影響も懸念されたが、新規感染者が大幅に増えたというデータは出ていない。東北ではクラスターが発生しても、大きく広がる前に抑え込めている」と感染が抑制傾向にあるとの認識を示す。
 今冬はインフルエンザとの同時流行も懸念され、秋以降は一層の警戒が必要となる。小坂教授は「高齢者介護施設での感染をどう防ぐかが大きな課題。行政や医療機関による支援態勢を整えるとともに、情報共有や風評対策の検討が必要になる」と指摘する。


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2020年09月01日火曜日


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