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災害公営住宅の建設過程、広く共有 県HPで記録公開

県が編集した「東日本大震災からの復興 災害公営住宅整備の記録」

 宮城県は、東日本大震災の被災者が暮らす災害公営住宅の建設に至る過程をまとめた「東日本大震災からの復興 災害公営住宅整備の記録」を作成し、ホームページ(HP)で公開した。大災害後の住まい再建に向けた参考資料として、全国の自治体に活用してもらいたい考え。

 県内21市町に計画された1万5823戸は、2019年3月末までに全戸完成した。震災直後から住宅整備を巡る被災市町や県、国の取り組みを6章構成、280ページでまとめた。6月に完成し、7月上旬にHPで公開を始めた。
 県内全ての災害公営住宅で一定の品質を確保するため、国と県、被災市町、都市再生機構(UR)などが協力して策定した「県災害公営住宅整備指針」や、被災市町の具体的な整備計画を詳しく取り上げた。
 有識者が加わり、住宅の機能性などを協議した県の調整会議、職員不足の対策として民間が建設した物件を買い取る整備手法も紹介している。
 第5章の「課題・対応と今後への提言」ではマンパワーとノウハウ不足や、建設用地の確保に苦慮した実情を説明。業者と災害時の協定を結んだり、建設候補地を調査したりするなど事前準備の必要性を強調した。
 住民のつながりが希薄になった反省点にも触れ、「地域コミュニティーを担当する部局と建設を担当する部局の組織横断的な連携や全庁を挙げた対応が必要」と指摘した。
 県は12月までに冊子にまとめて約300部を発行し、全国の都道府県に配布する予定。
 県住宅課の担当者は「災害公営住宅に必要な取り組みと現状を広く知ってもらい、業務の参考にしてほしい。震災の記憶の風化防止にもつながるはずだ」と話す。
 連絡先は同課022(211)3255。


2020年09月03日木曜日


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