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縄文晩期の結髪土偶の修復完了 山形大、別々に出土した左足と上半身を接合

左足が接合され、立ち姿となった結髪土偶=山形大付属博物館

 山形大付属博物館(山形市)は3日、所蔵する縄文晩期の結髪(けっぱつ)土偶の修復が完了したと発表した。クラウドファンディング(CF)で費用を集め、出土から約90年ぶりに一体だと判明した上半身と左足を接合した。修復により、全体像が分かるようになった。
 結髪土偶は頭部が髪を結ったような形で、修復後の高さは19センチ、肩幅16センチ。
 上半身は大正末期、寒河江市の石田遺跡で出土した。後に左足も同遺跡で見つかり、関連に気付かないまま地元の地主だった安達家がともに所蔵。1952年に上半身だけを同大付属博物館に寄贈した。
 左足は安達家から2015年に寒河江市に寄贈され、研究者の調査により18年に結髪土偶の一部と判明した。すぐに復元の話が持ち上がったが、戦後、土偶を立たせようと考えた当時の学生が背中側の下方を石こうで固めてしまい、足の接合が困難となっていた。
 付属博物館は昨年10月に元興寺文化財研究所(奈良市)に左足の接合を依頼。これに先立って同7月にCFを開始し、目標額160万円を上回る269万5000円が集まった。
 修復費は80万円で、残る寄付金は展示用台座やケースの購入費に充てられたほか、両足がそろった復元イメージのレプリカ製作に使われる予定。
 押野美雪学芸員は「山形県外在住の方からも寄付を頂いた。表面の泥も落ち、全体の文様が観察しやすくなった」と喜ぶ。
 10月1日から同館で一般公開する。事前予約制。11月に修復作業を解説する公開講座も予定する。


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2020年09月03日木曜日


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